133人が本棚に入れています
本棚に追加
このゲームオタク(一応先輩)。
──容姿端麗。
初見ではこの言葉がぴったりだ。
サラサラで長い黒髪。
パッチリとした瞳(眼帯のせいで片目しか見えない)。
すらりと伸びた手足。
微笑んだ顔は、どこぞのモデルかと疑うレベル。
それはそれは綺麗で美しい方。
時々思う、この世界は不公平だ。
そんな彼女だが、ここ〝勇士部〟の部室内ではとんでもなくだらしない格好をしている。
勇士部とは、あたしたちの所属している部活で、どんな部活かというのは追々話すとしよう。
とりあえず、このゲームオタク(一応先輩)はタンクトップに下はパンツだけといった他の誰にも見せられないような格好をしているのだ。
「先輩。とりあえずズボンくらい履いて下さい」
「ん嫌だよぉ~。あっついも~ん」
先輩は俯せになりながら、まるで子供のように両足をバタバタしている。
そして俯せから一転、くるりと仰向けになると暑さを凌ぐようにしてタンクトップの胸元を摘まみ動かしだした。
エロい。
女のあたしでさえ、圧倒的に大きいバストに目がいってしまう。
時々思う、この世界は不平等だ。
「何でオタクなんだよっ!!」
「いきなりなんだ。それと忘れるな。ゲームオタクだ」
イラスト提供・雪白まお 様
最初のコメントを投稿しよう!