1. 些細なこと。

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急いで動きたいのはやまやま。だけど、事後の後でまだ、うまく体が動かない。 もう少し、純に甘えていたかったのに……。 どうしてか急いでいる純に気を使い、ゆっくりとバスルームへ向かった。 シャワーを浴びて出かける支度を終えると、純はもう玄関の方にいた。 「一体どうしたの?」 シーッと人差し指を唇の上に乗せられ、思わず指に視線を向けた。 そっと玄関のドアを開ける純は、腰を低くして、空いたドアの隙間から顔を出している。 状況を一向に説明してくれない純に流石にいらついた俺は、勢いよくドアを押し開けた。 「あぁ!!!」 大きな声を上げて、ドアを見つめる純。それを横目でシレットした表情を見せる俺。 「出かけるなら早くいこう。買いたいものがあるんだよ。」 いつものように、エレベーターの方へ向かう俺の後ろから、慌ててついてく純。 別に説明してくれなくてもいいけど、隠し事をされている気分で嫌だな……。 むくれた顔は純に見せないように、平静を装った。
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