2. 小さな嫉妬、大きな勘違い

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あたりを見回す客と、商品の間から見ていた俺の目がパチッと合った気がした。 「お?おぉ?!???」 俺の存在に気が付いて、こちらに向かってくる。 やっぱりあの時、エレベーターに乗ってきた人だ!!! 背中を向け、その辺の商品を適当に漁り始めた俺の肩に手を乗せて顔を覗き込んできた。 「やっぱりや!あの時の美青年!!!」 「虎太郎(こたろう)……お前っ!!!」 背後の声に振り返った俺は、困惑している純の顔をみた。 どうして、この人の名前を知っているんだろう。 どうして、純は、そんな顔をしているんだろう。 どうして、俺の方を見てくれないの。
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