2. 小さな嫉妬、大きな勘違い

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「お?おぉ?!!!純!!やっぱここお前の店やったんなぁ!看板見て吸い寄せられたわ。」 喜んでいるのは、この関西弁の、虎太郎さんだけ。 え、ちょっと待って……。さっき店員さんと話をしていた昔の恋人って……。 頭の中がぐるぐると回り始めた。 この人は、もしかして、純の――――。 「匠?昼休みもう終わっちゃうんじゃない?大丈夫?」 ハタと純に声をかけられ、我に返ると切ない表情を浮かべた顔と目が合った。 どうして、純が、そんな顔をするの―――――。 あの時感じたチクッとした痛み、やっぱり正解だったんだ。 「そう、だね。うん、いかなくちゃ。」 「えぇ、お兄さんもう行っちゃうん?」 「お前は、いいから……。じゃ、また後でね」 虎太郎さんの制止を振り払い俺は、急いで店を出た。
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