2. 小さな嫉妬、大きな勘違い

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仕事をしていても、あの二人の事が気になって全然集中できなかった。 どうして、もっと早く話をしてくれなかったんだろう。 多分、あのエレベーターに乗りこんできた時、気が付いたはずだ。 お互いに知らないふりをしていたんだ。 虎太郎さんが、ボタンの所で張り付いていた純をじっと見ていたあの視線は、どうして、声を掛けてくれないんだっていうことだったんだ。 けど、どうして、あの場所が分かったんだろう。 あそこは俺の家だし……。 まさか、未だに連絡を取り合っている、とか……。 着信があったって言ったあの時青ざめた顔をしていたのは、虎太郎さんからの着信だったから? ……だめだ、いろいろ考えすぎると、家に帰ってから、気まずくなる…。 俺は一旦思考を遮断して、仕事に集中した。 ***
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