1. 些細なこと。

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朝陽がやんわりと差し込む寝室。 「匠、たぁくみっ。」 「……。重たいよ。純。」 体にのしかかる重み。 すっかり忘れていた……幸せの重み……。 今度は、ちゃんとつかめているんだろうか。 俺の家には恋人がいる。 もっと言えば、恋人とベッドの上。 一緒に暮らそうって言われてから、この部屋に純の荷物が着々と増えていった。 すっかり昔の面影はなくなり、気持ちの整理もついた……つもり。 玄関に置いてあった傘はいつの間にか純が片付けていた。 ムニッと頬をつねられ視線を純に戻した。
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