1. 些細なこと。

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幸せをかみしめるように、頬をつねられたまま目を閉じた。 あぁ、今日もここに幸せがあるんだ。 俺は、幸せだ。 純と二人で結んだ日々が、こうして形になっていく。 誰かに話したら笑われてしまいそうな二人だけの約束を、純は覚えてるかな……。 君の事だからきっと覚えてると思うけど……。 つねられていた頬からいつの間にか手が離れ、体のラインを這うように舌でなぞられていく。 あぁ、こうやって、昨日も始まったんだ……。 始まって結局朝方まで……。 純の、この動き…意識をそっちに集中しすぎると……。 「匠っ。」 ほら、こうやって口を塞がれるんだ。 嫌いじゃない。こう言う強引なところ。 きっと純だからいいんだと思う。 ちゃんと純の顔を見たいから、体を反転させ今度は自分からキスをした。 それに驚いた純は、目を丸くしたまま固まった。
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