新隊員募集開始

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「奴を倒せるかどうかが最優先だ。数が問題ではない」 「分かってるけどさぁ。やっぱ数があった方がいいじゃん。それに僕…寂しがりやだからさぁ」 10年前、赤達が全員を家族と思って過ごしてきた退治屋一族は一夜で滅ぼされた。赤達二人だけを残して。得に青は顔が中性的で女の子のようだと男女を問わず可愛がられてきたぶん、寂しさも赤より増しているのだろう。 赤は何も言わず立ち上がり、青の頭をくしゃりと撫でた。 「大丈夫だ。俺がいる」 青は少しだけ驚いた表情をした後、小さく笑った。 「知ってるよ。僕達はあいつを殺すまで死ねない。そうでしょ?おにーちゃん」 「その年でおにいちゃんはやめろ…気色悪い…」 ドン引きの表情の赤を見てあーあと頭の後ろで手を組む青。 「僕が女の子だったら許されたんだろうになー。っていうか男二人とかむさ苦しいから女の子欲しいよねー」 「戦力になるなら男だろうが女だろうが関係ない」 「でも食事とか用意してくれる非戦闘員も居ていいよねー」 「まあな。暫くは俺が作るが」 「赤料理上手だもんね。僕そういうのは苦手で」 「苦手で作った料理でバーンが倒せるなら最早才能だがな」 過去にあった事件。青の作った料理がバーンの口に入り、そのバーンはその場で消滅した。そのことを思い出していた二人だったが、青が顔を輝かせる。 「僕の作った料理で敵を倒すような武器作るのh「やめろ食材への冒涜だ」 「いい案だと思ったのになー。まあでもとにかく、ここは二人じゃ広すぎて寂しいから早く誰か来て欲しいね」 「まだ募集を始めたばかりだ。そう簡単に来たりはしないだろ」 「楽しみに待ってるよ」 再び申請書類の記入を始めた弟を見て赤も習う。敵は強い。その強さを10年前目の前で見せ付けられた。その恐怖を、痛みを、恨みを、怒りをバネとし強くなったがそれでも足りないと思うほどに強いのだ。 だから仲間の力、助けが要る。 「最初に来た人にはどういう歓迎の仕方しようかなー。若造だからって舐められたらどうおしおきしようか楽しみだよね!「楽しみにするな」 こんなところだが、待っている。
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