第5章 是空 魔王の城へ

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夕暮れ時 我々の世界では 赤く染まる 空と沈み行く太陽を見ることになるのだが ここアステリアでは いまだに 是空 馴れない 紫色の空に沈み行く緑の太陽  その夕暮れ時 黒き魔王の城の外 入り口前で小競り合いが 真っ白な衣装を身につけて男が 城の門番へ 「黒き魔王殿に会いにやって来た」と伝えるも 大角族の兵士は「ふざけるな 貴様のような見ず知らずのものは相手にせんわ」と 相手にしてくれません が その白装束の男「ならば 罷り通る」と言うや その門番の懐へ 拳を 滑り込ませて 悶絶させては 門の扉を軽々と 飛び越えて 城の中へ 門外の異変に気がついた 他の門番が 駆けつけてくるも これも 拳 足などで一撃で倒してはずんずん 進んで行くのは  なんと 時不知 是空でした。 そこへ騒ぎを聞き付けた 下忍たちが  素早くすっ飛んで来ては  忍刀を抜いて 是空の行く手を阻みます 「おいおい そっちから 来いって言うから 来てやったのに その出迎えはないんじゃないか?」と人を食った言い方で 下忍たちを 愚弄しては 攻撃させて それを 面白いように バタバタ と倒しては 城の中へ進む 是空を見つけた  真白 天膳翁「まさかのぉ 正門から 堂々と入ってくるとは 度胸あるやつじゃのぉ」と言い放つや「下忍ども 手出し 無用 その方は お頭の客人じゃぞ」と命令 すぐに 下忍は 戦闘体勢を解いて 是空を迎え入れました。 「貴様が 真白 天膳翁かぁ なん百年もいきているという」 「いかにも わしが 真白 天膳じゃ お主が 時不知 是空じゃな。まずは 刀を地面へ棄ててもらおうかのぉ そして 光る珠を差し出せ」と命令を 「いやいや それでは ヒィラン姫の安全は保証されぬ故な まずは姫を こちらへ」と譲りません 「確かにそうじゃの ならば 姫を連れて参れ」と下忍へ命令 縄で結わかれたヒィラン姫が 連れて来られました 空魔 蓮十郎 のすぐ横で 白兎馬 凛が ごくりと息を飲み込む音が。。。。 凛の一言が 漏れてきて「ほぉ なんとも勇ましいのぉ 数百の敵を前に 一人で 真っ正面から来るとはのぅ」 それを聞いた 蓮十郎 「凛よ まさか 惚れたのかぁ あはは いまにあやつの肉を食わせてやるは」と なんとも凄まじい会話がなされていて
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