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第6章 霊山ビジュルへ
黒き魔王討伐隊が組織されて
皆が 打倒黒き魔王へと 結束を固めたその時
霊山ビジュルへ 向かった 黒き魔王こと 空魔 蓮十郎 二名の手下を従えて
ひたすら 霊山へと向かっていました
「ここまで 五忍衆の一人も追って来ないとは まさか 凛や真白翁も殺られたのかのぉ」と従う二人に問えば
「お頭 あの二人に限ってそんなことはないでしょう しかし 下忍は全滅したと思われまするなぁ」右側に控える忍が答えれば。
左側の忍は「おそらく あの鬼ども 大角族のやつらも もはや 手下としては役に立ちますまい お頭 いかがいたしますかねぇ」
と なんとも 五忍衆以上に 馴れ馴れしい態度で 空魔 蓮十郎に話しかけるこの二人は
五忍衆以上の力を持つ 空魔家直属忍者 左近と右近
双子のこの忍は 今までは 完全に五忍衆に仕事を任せては
蓮十郎の影として 従っていたのだが
此度 下忍も全滅 五忍衆も行方知れずとあって 蓮十郎が 影から解き放った 上忍 いや その上の超忍でして
「なれば 右近に左近 貴様ら そこら辺の虫けらみたいなやつらを 我が配下へして参れ 我は 少し 気を集約しておるゆえにのぉ」と命令を放ち
自身は 小さな祠を見つけて そこに 結界を張って 座禅を組始めました。
「頭も 我らを 引っ張り出すとはのぉ どう思う右近」
「そうさなあ 別に構わんよ 久々 地上で暴れられるンは 楽しいしのぉ」
「おおよ その通りじゃなあ 」
「早速 そこら辺で 我らを 食おうとしておる あの虫けらみたいなやつらを 懲らしめてやるかのぉ」
「そうじゃなあ ンじゃあ行くか」と右近と左近
いきなり 背中から 忍刀を抜くや 近くに潜んで こちらを窺っていた 人間大の 蟲人デルジー族へ 攻撃をかけました
日の本の国にいる 虫 雀蜂のような容姿を持ち
しかも 両手が やはり 頑丈な鉄の針のように尖っていて
背中には 甲冑を思わせる 甲虫のような 外骨格の固さを誇る
蟲人デルジー族が ついに本性を現して 二人の忍に襲いかかりました
鋭い両手の針を 槍のように 伸縮自在に伸ばしてきては
突きを仕掛ける デルジー戦士
しかし その一辺倒にして単純な攻撃では 二人の忍には 当たらずに
かわされては 反撃に合い 蜂のような頭を 何体か 切り飛ばされては
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