序章 印西の里急襲

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「兄じゃはどこまで行ったんかのぉ」と 少年狩人が 辺りを見回しては こちらへ やって来ます  それを 見たくの一 凜 「ふん こいつは ガキ過ぎて美味くはなさそうじゃな」と なんとも恐ろしい 言葉を吐き捨てるや 「お前らに譲るよ今度は」 それを聞いた 虚 玄馬 「なら俺が 殺るか」と言いつつ 物凄い速さで 飛び出して 少年の前へ 「おいお前 こんな場所で 何をやってるんだ?」 急に現れた人影に驚いた少年狩人「兄じゃ。いや 三人の狩人のあとを追って来たんじゃが 見失ってしもうて」 その時 虚 玄馬 嫌な笑顔を見せるや 「これかのぉ」っと いきなり 三人の狩人の首を 少年の目の前に 投げつけて。。。 目を見張り 身動きできなくなったのか? 少年 呆気にとられて。。。 「ぎゃーっ 兄じゃぁ~? なんでやぁ~?」と泣き叫び そこへ飛びついて 少年の兄と見られる 狩人の頭を抱き上げた その時 「何 安心しろ すぐにお前も あとを追うことになるからのぉ」と言った 虚 背中の忍刀を 引き抜くや すぱ~! 少年逃げること叶わず 「ああ!」 悲鳴が そこへ 「忍法時淀み(ときよどみ)~!!!!」と声が辺りに響くや えっ これはどうしたことか? 少年の目の前に迫る忍刀の動きが 止まり いや 辺り一体が 全て 動きが止まってしまったような なんと 空を飛ぶ小鳥さえ 宙に浮かんだまま? 少年の目の前に いきなり 誰かが 出現しては 彼を抱き上げて そこを 一瞬にして 移動させて 「信次郎 大丈夫か?」と問われた 少年狩人「あっ 是空さん(ぜくうさん) いったい何が?」 少年の目の前には 三十代前半 引き締まった体 端正な顔つき そして そこには なんとも人懐こい笑顔が  彼の名は 時不知 是空(ときしらず ぜくう) 印西の里の影忍軍の かなりの手練れ忍者  そして 里の人皆から 好かれている存在だが 「こいつ。どこぞの忍のようだな これは 信一たちかぁ 惨いことをしおって」と 三人の狩人の首を見つめて なんとも 寂しげな表情を浮かべて 「是空さん こいつが 殺ったの?。。仇を打ってよ」 「時淀みが利いてるから いつでも 仇を打てるが しかし ん?」 さらに 後方の藪の裏にも 時淀みにかかった者たちがいて。。。
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