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女子たちは股間に集中している。
『早くそこを曝け出せ!』と言わんばかりに、目をらんらんと光らせている。
この男子は、ついに動き始めた。
「おお…」と女子たちが軽く声を上げる。
軽くよだれ、どころではない。
まさにうまそうな肉にありついた犬のようにヨダレを垂れ流し始めた。
それを拭き取ろうともしない。垂れ流していることに気付いていないのか。
誰も指摘しない。
誰が見てもこの女子たちは常習犯であろう。
男子がベルトに手をかける。
らんらんとした六つの眼が、そこに集中する。
ベルトのバックルに男子の手が届き、素早くベルトを引き抜いた。
男子は間違えてしまった。
バックルを手で持つのではなく、その逆を持つべきだった。
ナイフを持った女子に簡単にベルトを握られ、後ろにいた女子が鉄パイプで軽く足を払った。
「おおっ! 今の攻撃最高だよ、ミサキ。こいつが痛みを覚えちまったら出すとこ見られないからなあー! 上出来だぜぇ」
主婦のような女子はミサキという名前だ。
「サヤカ、アンタもよく反応したねぇ。さすがリーダだよ」
主婦が言った。
ナイフを持った可憐な女子はサヤカと言う名前だ。
「私の出番、なかったな。軽く蹴ってもいいか?」
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