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天川がいいことを言ってくれた。
「ミコト、か?」
女の子は素早くオレの言葉に反応して、涙を流し始めた。
「…嫌、なのか?」
オレの問いかけに、元学友たちは唖然とした。
「御座成… 鈍過ぎるぞ… …ミコトちゃん。それでいいんだよね?」
「うんっ! ミコトなのっ!! ミコト、みんなに教えてくるのっ!!」
ミコトはオレの膝からすぐさま床に降りて、堕天使スペースに走って行った。その足跡に癒しのようなものが見えたのだが、気のせいだろうと思った。
だが悦子が癒しを練り始めた。どうやら見間違いではなかったようだ。
ほとんどオレのそばにいたミコトは、全くの別人だったようにほとんどの時間を堕天使たちと過ごすようになった。早く名を決めて欲しかったんだなと思い、悪い事をしたと反省した。
そのあとミコトは、数々の奇跡を起していたようだ。だが誰も全く気付かなかった。当然オレも気付いていなかった。
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