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だけど誰にも言えない秘密がある。
それによって私は歪んだんだと思う。
中学2年の終わりくらい、大好きだったお兄ちゃんにされたこと。
お兄ちゃんは『貴史』といって、かっこよくて、背も高くて自慢のお兄ちゃんだった。
お兄ちゃん大好きで、お兄ちゃんにベタベタな私は周りから
「ブラコン!ブラコン!」
と、よくからかわれていたが気にしてなかった。
優しくて、かっこよくて、本当に自慢だったから。
何するのも一緒で、一緒に寝るのもお風呂に入るのも当たり前だった。
お兄ちゃんが高校生になって、あまりかまってもらえなくなって寂しかったけど、お風呂と寝るのは一緒で嬉しかった。
中学2年のある日、お父さんとお母さんが親戚の家に泊まりで行ってる時に、お風呂で始まった。
バスタブにお兄ちゃんが入ってて、私が体を洗ってた時。
「麻衣子、お前女らしい体になったよな。胸デカイな」
「どんどん大きくなる。ブラジャー買い替えたよ」
「少し触らせて」
「うん」
なんにも考えてなかった。
泡だらけの私の胸を揉んだり撫でてきた。
「お兄ちゃん、私、頭洗うからね」
頭にシャワーをかけて、濡れた髪の毛にシャンプーを付けて洗い始めた。
お兄ちゃんは前屈みで髪の毛洗ってる私の胸を、後ろからずっと触ってた。
なんだかおかしいと思ったのは、ずっと先端ばかりを弄ってるからだ。
「…お兄ちゃん、ずっとそこ触んないで」
「なんで?」
「……なんか変な感じするから」
「どんな感じ?」
「わかんない。……なんかなんだろ?…むずむずになるの」
「どんなむずむず?」
お兄ちゃん、質問ばかり。
なんて言うのかなんかわかんないよ。
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