1話 生い立ち

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本当に苦しいけど一生懸命、頑張った。 「はあっ!…はあっ!…麻衣子、イクっ!」 お兄ちゃんのが口の中でビクンビクン動いた。何か口に出された。 …おしっこ? お兄ちゃんがティッシュを数枚出して、私の口に当てた。 出せってことだとわかったから、口の中の全部出した。 おしっこじゃなかった。 「お兄ちゃん…これ、何?」 「俺の気持ちいいと出るやつだよ」 「お兄ちゃんは気持ちいいとイクの時に出るんだね」 「そうだよ。でもね、麻衣子、一緒に気持ちよくなる方法もあるんだよ?…それにしようよ」 「うん」 「痛い…!痛いよ…気持ちよくない…痛いよ!」 「いっぱいしたら気持ちよくなるんだよ。最初だけだから。痛くなくなるまで頑張って。…ね、麻衣子」 すごい痛いけど、頷いた。 お兄ちゃんが大好きだったし、『お兄ちゃんと一緒に気持ちよくなろう』って言われたから、素直に受け入れた。 ただ、頭の片隅に教科書の『性行為』の図が浮かんで、まさかコレじゃないよね。 違うよね。 って、疑ったけどお兄ちゃんを信じた。 何度も何度もその日にされた。 私の初めての相手は『お兄ちゃん』だった。 「麻衣子、これは誰にも言っちゃいけないからね。お兄ちゃんと麻衣子だけの秘密の『気持ちいい』だから、お父さんやお母さん、友達にも絶対言っちゃダメだからね」 「……わかった」
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