1話 生い立ち

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それからはお風呂の時、一緒に寝る時に必ずした。 中学3年の時に、それがセックスという性行為で、いけない事だとわかった。 何度かお兄ちゃんに 「赤ちゃん作る行為だよね。兄妹としちゃいけないんだよ」 と言った。 「好き同士ならいいんだよ。…麻衣子は俺が嫌い?」 「好きだけど…」 「赤ちゃんが出来ないようにしてるから大丈夫だから」 お兄ちゃんは私との行為をやめなかった。 それどころかエスカレートするばかりだった。 ある日、中でイク事も知った。 私が高校生になった時に、『私の部屋』ができた。 多分、思春期になった親の配慮だったんだと思う。 夜中にそーっと夜這いされるようになった。 なんとなく、大好きだったお兄ちゃんが煩わしくなってきた。 勉強見に来たフリして、私の体を弄りまくって、口させられて、夜中には、しに来る。 性に対して、あまり何も思わなくなってしまった。 『体を気持ちよくする為の行為』 と、認識してしまった。 高校2年になって、学校まで電車の中で痴漢にあった。 私は抵抗した事がない。 ブラジャーから胸を出されても、股を擦ってきても何されてもイヤだと思った事がない。 体が気持ちいいならいいやって、本当に思ってた。 痴漢にイカされたりもしてた。 入れられんのだけは面倒だから振り払ってたけど、それ以外は何されても平気だった。 ある日、痴漢の間に入ってきた人が居た。 痴漢から守るように立ってた。 いつも痴漢の的だった私には信じられない光景だった。 背が高くて、すごいかっこいい。 異性を初めて、お兄ちゃん以外をかっこいいと思った。 目が綺麗。素敵な人。 本当に思った。
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