1章 出逢いは突然に

15/25
前へ
/25ページ
次へ
自分にしがみついたままの夏希ちゃんをあたしは抱き締めた。 「夏希ちゃん…動かないの…」 「……動くとすぐイキそう…っ…まだイキたくないっ…」 「でもこのままじゃ終わんないよ…」 興奮したヵ所は静かに脈を打つ。 夏希ちゃんのも時おりビクンと鼓動を打ち返す。 夏希ちゃんは覚悟を決めたように抱き着いていた躰を放した。 「強引に迫ったくせに情けないって笑わない?…」 不安そうにあたしの顔を覗き込む。 その表情に萌えて思わずへらっと口が歪んだ。 「……っ…やっぱりっ…」 「ちがう!?今のはついっ…」 「ついなに!?…」 「つい…──」 口ごもるあたしを穴が開くほど見つめると夏希ちゃんはため息を吐いた。 「いいよ…早くていいから一回イッとく!…そのかわり…」 そう言って耳元に唇を付けた。 「あとで思いっきり感じさせてあげるから」 「──…っ…」 魅惑な瞳がゆっくりと緩む。 思わず喉に溢れた唾を飲み込むあたしに口付けると、夏希ちゃんの腰は前後の律動に大きくストロークを交え、イヤらしい動きを繰り返し始めた。
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

431人が本棚に入れています
本棚に追加