プロローグ

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『さ・よ・う・な・ら』 振り返った君の唇が動く。 たった5文字。 しかも、手を振りながら。 読唇術なんか使えなくたって、誰でも読み取れるさ。 だから、そんなにハッキリと唇を動かさなくてもいいじゃないか──。 声に出さないことがせめてもの優しさのつもりだろうか。 だったら、そんな優しさはいらない。
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