三秒のおまじない

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いち に さん 三秒。。。いや、もっと長く目が合った。 “金曜日の君”と今日子は見つめ合っている。 初めて彼はまっすぐ今日子を見ている。見つめ合った後、はにかんだ笑顔を見せた。 そして、口をパクパクさせている。 何か言いたそうだ。 どうしたんですか? 何でここにいるんですか? 名前はなんて言うんですか? お花は誰にあげるんですか? 今日子も何か沢山伝えたい事があったはずだが、それもどうでもよくなっていた。 胸の痛みが別のものへ変わっていくのを感じた。 この懐かしい感じはーーー。 今日子は向かいのホームへ駆けていった。 あの三秒を信じてみたくなったからだ。
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