未定

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俺の顔を見て ゲラゲラと腹を抱えて笑う奴の名は、 幼馴染であるジュリナ。 とりあえず、 予告だけで泣くお前に 俺を笑う資格なんかねぇ。 スクリーンから映像が消え、 暗闇からやがて 辺りはスーっと明るくなった。 終了のアナウンスが流れても 俺は未だに感動の最中(さなか)で、 垂れ下がる鼻水や涙を何度もタオルで拭う。 …たまにあるんだよ。 適当に時間を潰すために 適当に観た映画が 思ってた以上に最高傑作だったとき。 二人で塾をサボって観た今回の映画は、 今まで観た映画をぶち蹴るほどの最高傑作だった。
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