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気がついた時は病院のベッドの上だった。二日間眠りっぱなしだったらしい。
俺の意識が戻ったと連絡を受けた直樹は、誰よりも早く駆けつけた。涙と鼻水でグシャグシャの顔で全部俺のせいだと、俺も指を切って責任をとると大騒ぎした。
結局、お前の指なんか要らねえから、小説で賞でもとって賞金を寄越せってことで落着した。
俺は左手の小指を第二間接まで失った。直樹が現場を散々探したが、何処にも指は無かったそうだ。例え見つかったとしても、切断面がぐちゃぐちゃすぎて、綺麗にくっつけるのは無理だったらしい。そりゃそうだよな、噛み切ったんだし。
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