三面鏡

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昔、閉じかけた母の三面鏡に顔を突っ込んでよく遊んだ。 鏡の奥の奥まで無限に続く自分の顔。 その中に、決まって自分によく似た子が一人笑って手招きをする。 慌てて鏡を閉じると、笑い声だけが響き渡るのだった。
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