序章

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 誠一が射る様な目で魅音を見つめる。真っ直ぐに見つめられると、なんだか息苦しい気がして魅音が目を逸らした。誠一が魅音の首筋にスッと口付け、ゆっくり唇を滑らせる。 「あっ・・・・・・」  ドクンっと胸のあたりが熱くなる。呼吸が乱れ、泣きたい気持ちに駆られた。 「まだ何もしてないのに、そんなんでもつのか?」  誠一が意地悪い笑みを浮かべた。 「くっ・・・・・・」  魅音が乱れた息を整える様に、口元を手の甲で押さえる。  ニットを脱がし、シャツ越しに魅音の胸の突起を唇で探る。ピクっと魅音の体が震え、柔らかい突起を見つける。シャツ越しに唇でそっとなぞると、抑えきれず苦し気な声が聞こえてくる。そのままやんわりと食む様にして唇で弄ぶ。魅音の息が徐々に荒くなり、辛そうに顔を歪めていた。ふっと口の端を上げ、誠一が魅音のシャツをまくり上げ素肌を露にすると、舌先で突起に触れるか触れないかのギリギリの刺激を与える。 「ふぅっ・・・・・・あ・・・・・・っ」  魅音が身をよじり泣きたい衝動を必死に抑える。身悶える感覚にどうしようもない程に感情が昂った。魅音の反応を見ながら、誠一は執拗に舌先で尖り始めた胸の突起をくすぐり、じれったい快感を与え続ける。 「はぁっ・・・・・・ああっ・・・・・・」  魅音が苦し気に息を吐き、手の甲を強く噛んだ。 「官能的な眺めだな」  誠一が魅音の顔を眺め、ふっと笑う。 「・・・・・・っ変態野郎」  魅音がボソっとそれだけ言う。 「まだそんな事言う余裕があるんだ」  誠一がニヤリと笑う。そしてじわじわと刺激されて赤く尖った突起に舌を這わす。舌でゆっくりと円を描く様にそっと撫でる。熱く濡れた舌がゆっくり突起を撫でるたび、体が震え胸のあたりから熱くなっていく。背中がゾワゾワする感覚に耐え切れず、切なげな声が漏れる。 「ああっ・・・・・・あっ、くっ・・・・・・はぁっ」  舌の動きを徐々に早め、荒々しく突起を舌で転がす。反対の突起を指の腹で羽が触れる様にそっと撫でる。 「んん・・・・・・あっ、やぁ・・・・・・くぅっ」  荒々しく強い刺激と、触れるか触れないかの弱い刺激とを同時に与えられ、脳が痺れた様に何も考えられずただ快感に喘いだ。誠一の舌に、指に、体が震え体温が上がっていく。魅音の目には涙がうっすらと滲んでいた。
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