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「来月、八月十日の二十一時四分に、おれはあいつに刺される。夢ではっきりとわからなかったけど、道具は包丁のようなものじゃなくて、サバイバルナイフのような刃物だった。刺されたのは腹のあたりだった」
「バカ言うな」
こいつマジで正夢になると信じてる、罪悪感で頭がどうかしちゃってる、遼哉はそう思い呆れた。
龍が口を開く。
「信じられないのもむりはない。おれだってただ夢を見ただけなら、気にもせずに忘れてただろう。でも、先週の日曜に、占い師に予言されてたんだ。近いうちに、おれの頭に爆弾が落ちることになるって」
占い師、爆弾? 話が支離滅裂になっている。
しかしそうではなかった。一応筋の通った話だったのだ。
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