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千歳は太陽だ。
みんなの前でああ言ったけど、
やっぱりオレなんかと関わったら不幸にするんじゃないかと、
今も迷ってる。
迷ってるうちに夜は明けた。
重い身体を引きずるように、
布団から這い出て顔を洗う。
「おはよ」
信じられないことに、
アパートの下に千歳が立ってた。
「…………!」
「無視?
魔陀羅の総長さんはちがうねー」
驚いたから言葉をなくしただけなのに、千歳はからかうような、怒ったような眼差しで迫ってくる。
「…………ごめんっ」
ゆっくり階段を降りながら謝った。
「何が?
今、何を謝ったの?」
千歳は、メチャクチャ怒ってる。
当然か。
一番見られたくないオレの姿を見られたうえ、
わざわざ危険を知らせに来てくれたのに、
逆ギレ(?)して、
あんな横暴な態度をとってしまったんだから。
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