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「私、
竜憧くんのことすごく怒ってるよ」
にこりともせずに、
想像した通りのことを口にした。
「うん、分かってます」
「まずひとつ。
なんで電話出ないの!?」
「…………で、電話?」
そういえば昨日、朝からスマホをアパートに起きっぱなしにした。なんとなく嫌な予感がしたから。
もし捕まったらスマホも調べられる。
そこで千歳に繋がったら、
迷惑をかけると思ったんだ。
「ごめんね。
えーと、部屋に置いてた」
「はぁァァ!?
意味ないじゃん!?」
「ごめん」
情けなくなってきて、
だんだん頭が重力に負ける。
「ふたつめ、なんで警察とケンカしたの?」
「それは仲間が揉め…………………ごめん」
「みっつめ!
"オレの女"ってなに?
そんなこといつ決まったの!?」
「…………え」
これを言われたときは、
さすがに落ちた頭が一瞬で上がった。
「そんな話、一度もきいてないし!
勝手に決めないで!」
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