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「何を見つめておる。早うせぬか」
ムードも何もあったもんじゃないが、俺は四度、狐太朗にキスをする。
深く口付けようと舌を差し込もうとするが、狐太朗はがっちり口を閉じている。
「…ん……むぅ…」
「…コタ、口開けて?」
「む…こうかの?」
あー、と口が開かれ小さな牙が覗く。
「…失礼します」
「…!」
狐太朗の両頬に手を添え、そっと上を向かせて唇を重ねると同時に舌を侵入させる。
舌が触れ合うと狐太朗の身体がビクッと跳ねた。
「……っ」
奥へ逃げようとする舌を捉え絡め取ると狐太朗の口から甘い吐息が洩れ始めた。
「…ん…っ…ふ、ぅ…」
狐耳をピクピクと震わせ、腕にしがみ付いてくる狐太朗が可愛くて、俺はキスに夢中になっていた。
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