プロローグ

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───「いただきます」  目の前に並ぶ卵焼きとベーコンを絡ませて作った料理にケチャップをかけてからありつく。  度々ご飯と味噌汁にも手をつけて、母が作った美味な料理を堪能する。 『昨日の午前一時頃、世田谷区で強盗───』  強盗とか物騒だな......と、そこだけ聞いて何が起こったのか理解出来たため、また食べ始める。  朝は大体、ニュースを小耳に挟みながら朝食を食べるのが俺の習慣だ。いや、皆も実際はそうではないのか。  殺人なんて聞いてもさっきの強盗みたいに物騒だな~、だとしか思えず、スポーツ選手が活躍している報道を聞いてもへぇ~......だとしか思えない。  例外はあるが、それは好みに分かれるとかしか言いようがない。  殺人の報道を聞いて嬉しそうに聞くサイコパスも居れば、自分が夢中になっているスポーツ選手の活躍を嬉しそうに聞く人も居るって訳だ。  なんか不釣り合いな例えだが......そう、好みなのだ。    因みに俺が今一番嬉々として見てるニュースは世界でも注目されている出来事だ。  それは後のニュースで出てくるから良いとして......美味かった~。 「......ふぅ~、ごっつぁん!」       
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