第一話

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「さすがに、明日は電話無いかも。昨日から北海道に出張してるみたいだし」 「ふーん」 愛美の心を見抜かしたのか、優は要らぬ情報をもたらした。 「結構大きな案件みたい。あ、これ彼のファンが食堂で話してた情報だから」 飲み会当日の金曜日。17時20分。電話は、いつものように鳴らなかった。 「かんぱーい」 宴会部長の畠山部長の掛け声で、総勢47名の宴会が始まった。座り順は適当に。出席者確認や注文のため、愛美と優は座敷の入口に一番近い席に座った。
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