第四話

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やがて、私の知らない高台の公園に着いた。 「なんで今回の大阪異動のこと言ってくれなかったの」 一緒にどうするか考えたかった。 「それは俺自身に問題があってさ。ようやく昔みたいにアイと話せるようになって一緒に時間を過ごせるようになった。それなのにこのタイミングで大阪かよ、って」 寒いけど降りよう。 「うん」 車から降りると、高台から見える一面には、ライトアップされた街がみえる。 「ようするに離れたくないわけよ、アイと。ようやく掴まえたんだ、離れてたまるかって」
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