第四話

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その鐘の音を聞きながら、愛を伝えると永遠に結ばれる、という。 ゴーン、ゴーン、ゴーン。 「アイ。俺と結婚を前提に付き合ってください」 誕生日おめでとう、アイ。 海透は、背広のポッケから小さな赤い箱を取り出した。 中には、シンプルで小さな石だけど綺麗なかわいい指輪。 以前、ジュエリーショップでみたあの指輪だった。 「アイは俺のこと嫌い?」 「好きに決まってるでしょ、バカウミ」 中学の時みたいだなと、くすっと笑うと海透が私の左手をやさしくとり、薬指に指輪をはめた。
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