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彼は、大皿の串焼きをテーブルに置いた。
「サワキカイトさんですね」
名簿に名前を記入していく。
視界の端っこに愛美を見る沢木海透が映る。
気まずい・・。
その視線から逃げるように、串焼きを適当に小皿に分ける。
「おーい、沢木!」
一番遠い位置にいた営業部部長が彼を呼ぶ。
愛美を一瞥すると、彼は部長の隣に座った。
それと同時に優が戻ってくる。
「来たんだね、彼」
愛美は、大きなため息をついた。
「一気に疲れた」
「何か言われた?」
「ううん、何も」
ちらっと、彼の方をみる。
部長のとなりでお酒を注ぎながら楽しそうに話をしていた。
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