第一話

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彼は、大皿の串焼きをテーブルに置いた。 「サワキカイトさんですね」 名簿に名前を記入していく。 視界の端っこに愛美を見る沢木海透が映る。 気まずい・・。 その視線から逃げるように、串焼きを適当に小皿に分ける。 「おーい、沢木!」 一番遠い位置にいた営業部部長が彼を呼ぶ。 愛美を一瞥すると、彼は部長の隣に座った。 それと同時に優が戻ってくる。 「来たんだね、彼」 愛美は、大きなため息をついた。 「一気に疲れた」 「何か言われた?」 「ううん、何も」 ちらっと、彼の方をみる。 部長のとなりでお酒を注ぎながら楽しそうに話をしていた。
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