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「いや、昔のお前は、もっといい男だったけどな」
秀にいはビール片手に枝豆を食べる。
「・・・この前20歳になったろ。将来のこと考えてるのか」
「なにも」
今の俺には目標がない。
夢がない。
希望がない。
ビールジョッキを一気に呷る。
「もう5年前の事故は忘れろ」
秀にいの言葉に俺は、顔をあげた。
「お前が悔やんでも親父は帰ってこない。誰も喜ばない」
「・・・俺のせいでしょ。秀にいやあいつの親父さんが亡くなったのは」
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