番外編 海透サイド

11/20
前へ
/179ページ
次へ
「いや、昔のお前は、もっといい男だったけどな」 秀にいはビール片手に枝豆を食べる。 「・・・この前20歳になったろ。将来のこと考えてるのか」 「なにも」 今の俺には目標がない。 夢がない。 希望がない。 ビールジョッキを一気に呷る。 「もう5年前の事故は忘れろ」 秀にいの言葉に俺は、顔をあげた。 「お前が悔やんでも親父は帰ってこない。誰も喜ばない」 「・・・俺のせいでしょ。秀にいやあいつの親父さんが亡くなったのは」
/179ページ

最初のコメントを投稿しよう!

290人が本棚に入れています
本棚に追加