まるだよーー

7/10
前へ
/10ページ
次へ
「秋くんにであった私は恋をしました。恋の始まりです。」 「こ、恋!?」 「うん。…最後のヒントはまだ続きます。恋をはじめた私は初めて男の子と手を繋ぎました。秋くんといろんなところにでかけました、たくさん抱きしめてもらいました、そして秋くんは私に優しくキスをしてくれました。」 なーちゃんはそこまで言うと、少し口ごもる。 少し耳が赤いように見えたが、恥ずかしそうに、でも嬉しそうに話す様子を見て、僕はただ口をつぐんでいた。 「秋くんと恋を始めて数年たったある日、あなたは私に白いドレスを着させてくれました。白いレースに、控えめにパールとフリルのついたドレスを着た私を見て、あなたは何故か得意げに笑っていました。どうしてどや顔してるの?って聞いたらあなたは、“天使がいる”だって。」 ふふっと彼女は笑う。 「…あれ、秋くん泣いてるの?」 「……え。」 今、泣いてることに気づいた。 「何でだろ、僕高校生だし。まだ、誰とも付き合ったことなんかないのに…君の話を聞いてたら、何だか切なくなってしまって……」 image=507292148.jpg
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加