第1章 春風は波乱の予感!?

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「ふいーっ。よく寝たぁ」 次の日の朝。 散りかけの桜並木の下で大きくのびをしていると、後ろから聞き慣 れた聞きたくない声がした。 「安定のアホ面だな」 案の定、東条がバカにしたような顔で歩いてくる。 コイツ……1年の時は私とおんなじくらいの身長だったのに! どうやったらこんなにのびるの? かなり上にある顔を恨めしげに睨みつつ、私は呟く。 「アホには言われたくない」 「アホって言った方がアホって知ってた?」 「うわその返しガキくさっ。小学生ですかー」 「小学生並みの身長のくせに、よく言えんな」 「はぁ?身長だけのびた奴がえらそーに」 「黙れチビ」 「アホがーっ」 ラリーのように続いてく会話にどこかホッとしてる私って何だろ …...。 「おい山中」 「へ?何」 「ついてる」 珍しく真面目な顔をした東条が、私の髪に手をのばす。 「とれた…花びらついてたぞ。お前くせっ毛だもんなー」 「ぅ、うん。……えっと、ありがと」 きょ、距離近いっ。思わず顔が熱くなる。東条だからじゃないよ! 昨日莉奈に変なこと言われたせいかな。なんか私、ちょっとヘン だ。 そんなんじゃないっての。目をそらして気持ちを落ち
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