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「つまり輪廻転生ってのは、人の一生を繰り返すってことなんだろう?」
「詳しく言うなら、死んであの世に還った魂が、この世に何度も生まれ変わってくることだね」
「一生ってのは大体80年とかかな。何もなければ」
「そうだね。事故とかに遭遇しなくて、病気にもならずに、老衰とかで死ねたらって感じ?」
「さぁ? そこはわからんけどね」
「でもさ」
「なに?」
「本当に人の一生は大体80年くらいなのかな?」
「そりゃ個人差はあるだろ」
「いや、違うくて」
「どゆこと?」
「実は人の一生ってさ、起きてから、寝るまでなんじゃない?」
「はぁ...またどうしてそんな考えを?」
「例えば、朝起きてご飯を食べたり、遊んだり、仕事したり、色々して一日が終わり寝ました。これも一つのサークルというか、流れなわけ」
「うん」
「で、次の日は前の記憶を持ちつつ一日が始まる」
「まぁそうだね」
「それってある意味輪廻転生じゃないかな?」
「雑な解釈だな」
「でもさ、思ったことない? 『明日の自分にあとはまかせよう』とかさ。それって、『来世ではもっと良いことがありますように』と同じ考えじゃないのかな?」
「まぁそうだけど、やっぱりおかしくないか? 一生のサイクルと一日のサイクルは違うだろ」
「でもそれを立証出来る根拠がない」
「そりゃそれだけの学がないから反論出来ないんだよ」
「そうだな。でも輪廻転生も証明出来ない」
「それ言ったら話にならないだろ」
「そう。結局はそういうことだよ」
「は?」
「話にオチはないってことだよ」
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