Evolve

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「そうだな。ちょっと、ムキになっていたようだ。君に迷惑はかけないようにするよ」 「違う、そういう事じゃない」グレンは身を乗り出すようにして続けた。「潰れた君を介抱するのは構わないが、今はまだ、素面の君とこうして話をしていたいんだ」  恥ずかしい奴め。ノアは顔が更に熱くなったのを酒の所為にすべく、ミモザを一気に飲み干した。  グレンに言われた通り、追加はバーテンダーに任せることにした。爽やかなブルーの酒を少しずつ飲みながら、ノアは口を開いた。 「ところで、君の方はいくつなんだ?」  質問をされてばかりだったので、今度はこちらが訊く番だ。  グレンは「26」と短く答える。 「ソードでの軍歴は長いのか?」 「いや、ついこの間訓練を終えて、やっとチームに配属されたばかりの新人だよ」  ソード分遣隊はその選抜試験の厳しさもさることながら、合格後の訓練内容も鬼畜を極めている。合格段階ではまだ正式な徽章はもらえず、一年間それに耐えきった者にのみ授与され、それから漸くソードを名乗ることが出来るのだ。 「陸軍にはいつからいるんだ?」 「大学を卒業してすぐだから、22歳のときだな。最初からソードが目標だったから、最短で試験を受けられる方法ばかり考えてたよ」     
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