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ターンは再び対戦相手へと移る。
デッキ枚数が減り、手札枚数が増加する。
ただし思案はほぼ無く、すぐにマナチャージとカードのプレイングが行われた。
「またスター・ウォーカーで超次元ゾーンにクリーチャーが送られたな」
慧の言葉を聞いた隆侍が画面内を確認すると確かに、超次元ゾーンに置かれていた無色クリーチャーのイラストが変化していた。
名前は《星鳥ゼリア》。
しかし《ヴィオラ》以外のスター・ウォーカーについては超次元ゾーンに送られる以上の情報を隆侍たちは持ち合わせていないが、勿論対戦ツール内でカードをタップすれば能力を確認することは可能だ。
それを行おうと指を動かしている間に、相手のターンはエンドステップへと移行した。
そして相手の超次元ゾーンから《ヴィオラ》が墓地へと送られる。
あのカードの能力は確か……と隆侍は思い出そうとするが、その前に相手のデッキの上から二枚がマナゾーンへと移動した。
「《ヴィオラ》のスター・ウォーカーは、墓地に送られると二枚マナブーストするか二枚ドロー。ま、この時点なら迷わずマナブーストだよな」
きちんと忘れずにいた慧が解説する。
これで対戦相手のマナは五枚にまで増加してしまった。
星鳥ヴィオラ
無色/2マナ/コズミック・ストーク/2000
スターウォーカー:このクリーチャーをバトルゾーンに出す時、かわりに超次元ゾーンに置く。そこにある間、このクリーチャーはSW能力を得、次の自分のターンの終わりにこのクリーチャーを破壊する。
SW-このクリーチャーが超次元ゾーンから墓地へ置かれた時、自分の山札の上から2枚をマナゾーンに置くか、カードを2枚引く。
次のターンに隆侍がマナチャージしても3マナだというのに、相手は6マナにまで登りつめる。
相当やばい状況だと、隆侍は自覚する。
(会長が対戦相手の正体を掴むまでの時間は、何とか稼がないと……!)
このままでは早期決着してしまう危険があるが、それはさせないと意気込んだ。
その勢いのままターンを始めようとした隆侍だが、デッキの上に表示されるドローボタンが何故か表示されない。
何故だと思い視線を画面全体へと向けると、中央に小さなウインドウが出現していたのだ。
(『《星鳥ゼリア》の効果によりバトルゾーンに出すクリーチャーを選択してください』、だって?)
選択しろ、と言われても選べるクリーチャーは一体のみ。
どういうことなのか、と隆侍は一旦ウインドウを無視して超次元ゾーンにある《ゼリア》をタップした。
(お互いがコスト5、パワー4000のクリーチャーをリクルートする能力……。なるほど、だからか)
星鳥ゼリア
無色/3マナ/コズミック・ストーク/3000
スターウォーカー:このクリーチャーをバトルゾーンに出す時、かわりに超次元ゾーンに置く。そこにある間、このクリーチャーはSW能力を得、次の自分のターンの終わりにこのクリーチャーを破壊する。
SW-お互いのプレイヤーは自分のターンのはじめに、山札を見る。その中から進化ではないコスト5かつパワー4000のクリーチャーを1体選び、バトルゾーンに出す。
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