イルレコ─Encounter with [astronaut]

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『ドラグナーが来ましたか。確かそのフォートレスの能力は……タップ固定のマナチャージでしたか』 「ああ。そして《スカイタワー・リプル》も召喚だ。こいつが出たことで手札を一枚マナに置き、マナゾーンのカードを一枚デッキトップに置いた後に一枚ドローする」 スカイタワー・リプル 水文明/2マナ/サイバー・ムーン漣/1000 ブロッカー このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のマナゾーンにサイバー・ムーンがあるなら、マナゾーンから1枚選んで山札の一番上に置いてもよい。そうしたら、手札を1枚選んでマナゾーンに置き、カードを1枚引く。 このクリーチャーは攻撃できない。 少し特殊な動きをするが、やっていることは《セイレーン・コンチェルト》のような手札とマナの入れ替えを行うカードだ。 そして隆侍がマナから手札に加えたカードは、先程の《アブルフェーダ》でマナに置かれたカードだった。 『なるほど。マナ入れ替えを活用してタップ固定のカードを減らしましたか』 星河はその意図を即座に理解する。 タップ状態で固定されるマナと入れ替えをすれば、見た目上の総数は変わらなくとも、次のターンから使えるマナは1増えたのと同じ。 これこそ隆侍の狙いだったのだ。 「そしてクレセントムーン・オーバーも発動する。《ブライトホーク》がブロッカーを得、《サクソニー・ムーン》が覚醒する」 《スカイタワー・リプル》の遠回りなマナ入れ替えはこの為だったのだ。 これで前のターンに出た《サクソニー・ムーン》が裏返る条件を満たすことができたので、画面内の《サクソニー・ムーン》が画面全体に走る稲妻の演出とともに自動的に裏面にひっくり返った。 「《龍使の覚醒者サクソニア・ムーン》! 覚醒時に自軍サイバー・ムーンと同じ数、五枚ドローする」 『……バトルゾーンとマナゾーンのサイバー・ムーンの合計数以下のコストのクリーチャーによる攻撃とブロックを行えなくする能力ですか。そのカードを除去しない限り、ほぼ攻撃は封じられましたね』 大量のドローによって元々五枚もあった手札が十枚の大台に届く。 オマケにムーン・コマンドという別種族であるにも関わらず、《ルナ・アーマリー》の能力によってサイバー・ムーン以外の手札補充でもクレセントムーン・オーバーが発生するようになっているので、《ブライトホーク》のパワーは更に上昇した。 「再び《Q.E.D.》で《月引力の門》をノーコストで唱える。《ルナ・シールベース》を出し、一枚ドローする。そして、《大尖塔スペースエレベーター》を手札進化召喚する」 増えた手札から更なる展開を行う隆侍。 呪文の踏み倒しを防ぐ《シールベース》によってシールド・トリガーの危険性を軽減され、手札進化クリーチャーによって攻め手を増やした。 《スペースエレベーター》には《サイバー・N・ワールド》を彷彿とさせる手札リセットとマナをランダムに差し替える効果があるが、手札が減る結果となるので、隆侍はそれを発動しない選択を選んだ。 大尖塔スペース・エレベーター 水文明/5マナ/サイバー・ムーン/5000 手札進化─水のクリーチャーを1体自分の手札から選び、このクリーチャーをその上に重ねつつバトルゾーンに出す。 このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のマナゾーンのカードを数えてもよい。そうしたら、自分のマナゾーンと手札をすべて山札に戻してシャッフルし、数えたのと同じ枚数だけ山札の上からタップしてマナゾーンに置く。その後、カードを3枚引く。 このクリーチャーが攻撃する時、自分のシールドを1枚選び、手札に戻してもよい。そうした場合、自分の手札を1枚裏向きにして、新しいシールドとしてシールドゾーンに加える。(その「S・トリガー」は使えない) 相手がクリーチャーを選ぶ時、このクリーチャーを選ぶことはできない。(攻撃またはブロックしてよい)
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