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「雰囲気味わいたいからあそこのベンチにいかないか?」
「ベンチ?」
「うん、見て見なよあの抜けた空間から満天の星空が見える…俺は彼女と一緒に満天の星空の下で語りたい…ダメか?」
「良いよ!行こうよ亘」
2人は離していた手をまた繋ぐと満天の星が輝くベンチに座った、目の前に見える星空はそれは美しく横を見れば星空にマッチする伊織が居る、亘は改めて伊織を見つめその美しさに魅了されていた、瞬間亘は伊織の肩を抱いて引き寄せる、伊織もそれに応じる様に頭をくっ付けて星を眺めた。
「何を話そうか?」
「そうだなぁ…でも、その前に…」
亘は頭を寄せる伊織を少し浮かせると少し驚いた伊織が顔をグイッと亘に向けた、亘はその瞬間を狙って伊織の唇に自分の唇を重ね目を閉じた、伊織も少しだけ目を開けていたけど、流される様に目を閉じて亘のキスを受け止めた。
その時に最後の打ち上げ花火が上がり2人は花火が消えると同時に唇を離した。
「どーするのよ…キスなんかして」
「何でそんな事を?」
「私とキスしたと言う事は詩織ちゃんと付き合わないって言ってる様なものだよ、本気の彼女に何ていうの?」
「正式に断るよ…俺はお前が好きなんだ、詩織ちゃんには悪いけどそれは譲れない」
「そっか…なら良い、亘に任せる」
「ああ…ちゃんとするよ、伊織」
2人は再度唇を合わせた、翌日、計ったかの様に詩織に呼び出された亘はキスして誓った様に詩織の告白を断った。
詩織は案外冷静で断る亘に一言「次は負けない恋愛してみるよ亘っち」そう言って気持ちの整理を整え何時もの様に笑顔を振りまく女子高生に戻った。
最終日…この日は手伝ってくれた人達に給料を手渡す日、店の営業は午前で終わらせ午後には皆んなに給料が渡された、夕方には皆解散しその後の俺は兄貴と理沙さんそして助っ人として来た伊織と4人で備品を片付ける、この日理沙さんにも伊織の事は話した、一通りの後片付けが終わると4人で解体前最後の店で打ち上げをして俺はその夜に兄貴のマンションから実家へ戻る事になっていた。
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