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「亘、時間だ!悪いな伊織…まだこいつには仕事が残ってるから」
「浩兄の意地悪…」
「言うなよ、どうせこの後デートだろ?そこでやれば良いじゃねーか?」
「もう!浩兄は肝心な時に何時も現れるんだもん…まぁ。そうよね…ごめん」
「行くぞ!亘」
「あ、うん…ごめんな伊織また後で」
「はーい」
全く以って浩兄はタイミング良過ぎ、折角恋人気分だけでも…って思ったのに。
私はクリームソーダを飲み干すとホッと一息ついた。
………で、帰ってもやる事は全部済んでるからTシャツの袖を肩まで上げるとズカズカと奥のカウンターの中に入って行った、中では浩兄と亘が後片付けに追われてあたふたしていて、そーゆーの見るとつい私は余計な事をしてしまう。
「伊織?」
「後片付けのやり方雑!何でゴミくらい仕分けしないのよ、貴方達は!浩兄!ビニール手袋頂戴!私も暇だから手伝うよ」
「でも、伊織はお客…だろ?」
「浩兄早く!手袋!」
「あ、あぁ…すまない」
伊織の気迫に流石の兄貴も手袋を渡した、そう!伊織はこーゆー事に人一倍煩い奴…俺も兄貴もそれを小さい頃からまじまじ見せつけられていたから良く解っていた。
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