6人が本棚に入れています
本棚に追加
その日の夜…
「海聖館を受けるのか、マジで?」
「ああ…大事な忘れ物は貰いに行かないとだろ?俺は伊織を置いてまた戻らないとならない、でも海聖館に合格したら俺はこっちに生活拠点が置ける、だから絶対受かりたい」
「伊織の為に…か?」
「勿論!伊織のおじさんにも頼む!と言われてるから俺は絶対受けるよ」
「なるほどな…まぁ、正直海聖館はそんなにレベルが高い訳じゃない、ニアミスさえしなければお前でも受かれるよ、まぁ…頑張りな!」
「おう!」
俺は拳を作りそう答えると纏めた荷物を担いで帰路についた、途中伊織が見送りに出て来てくれたから
「伊織!半年ちょっとだけ待ってろ!俺は海聖館に受かってこっちに住むから、必ず迎えに来るから…今度は離れないでくれよ?」
「大丈夫…待つよ私は、もし海聖館に受かったら私が手料理ご馳走したげるから、必ず1番最初に私に伝えて…これだけは約束」
「勿論、先ずは恋人に伝えないとな?」
「うん…」
「それじゃあ行くよ、帰ったら連絡する」
「わかった…あっ!亘…」
「何?」
「やっぱ良い、辛くなるのは嫌だから」
きっと伊織はこの時、引き止めたかったかも知れない、その気持ちを押しどめて伊織は微笑んだ、絶対俺は海聖館に合格してやる!
ふと、携帯が鳴った。それは今はもう見えない伊織からの電話、俺は通話を押すと
「どうしたんだ?」
「んっ…言わないといけない事があるの」
「そうなのか?」
「うん…あのね…I just called to say …I love you …きっと帰って来てね!亘」
「ああ…約束する!」
~I just called to say I loveyou~ 愛しているというために電話しただけ
そう、伊織は態々そんな言葉を使い本音を伝えて来ただからおれも電話越しに「伊織…愛してるよ」そんな歯の浮きそうな言葉で返事を返した。
FIN
最初のコメントを投稿しよう!