厄災という名の怪物との戦い

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 大魔王とはこの星に住む悪魔を統括するリーダーだ。この世界の悪魔は死んだ人間の魂を喰らっている。そして時には、生きた人間の魂も口から手を突っ込み喰らうのだ。    悪魔たちが喰らった魂は神界にいる神王の下に行き、神王が新魂として世に送り出し、人間の魂として定着させる。悪魔が魂のクリーニングをして、神王が全てを検査しクリアにすると言った一連の作業により、人間として生まれ出るのだ。魂は、卵子に精子が入り込んでから第一回目の細胞分裂が始まるまでに定着する。 「前回取り逃がした厄災を捕らえた。場所は雄雄しき山の近くの地中だ。厄災の大きさは約100メートル。温泉場近くに掘り出してから攻撃をする予定だ。今から行ってすぐにでも消し去ってしまいたいが、どうする?」  デヴィラは呆気に取られた顔を功太に晒した。その表情が今までに功太が見た事のない顔だったようで、功太は笑い出しそうになってしまっている。だがデヴィラは顔を引き締め、早速神界に連絡を取るようだ。 「だがどうやって捕らえた… いや、あとでいい。 …問題はいつ攻撃するか、だな…」  デヴィラは話がわかる上司なので、功太はデヴィラに好意を寄せているが、神王サツキの返事が予測不可能だ。デヴィラはサツキに巨大厄災を捕らえたと説明し、これから攻撃に行くと宣言した。サツキは大きく目を見開いた。     
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