想い人

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「 3年生の君達には、 歴史を残してもらう。」 「 歴史って、なに?」 「 それは、」 「 今、君達が生きている証だ。 」 「 それを、小説にして投稿してもらう。」 「 エエッ!?」 「 難しく考える事はないぞ。 日記やブログやってる奴もいるだろう。 その延長線みたいなもんだ。 今、思った事や感じたことを、 そのままストレートに書けばいい。」 「 そんなの書いて誰が読むの?」 「 おっ、いい質問だな。」 「 いつまでも教室だけの狭い空間にいちゃダメだ。 世間は広いぞ。 実はな、当校の卒業生で小説投稿サイトに携わる者がいてな、 今回は卒業生協力の元、 サイトに登録して、世界中に発信させるんだ。」 そう伝えると、小説投稿サイトのパンフレットを配った。 「 ふーん。エブリスタかぁ。何か、聞いたことある。」 「 でも、誰も読んでくれなかったら辛いよな。」 「 そうだな、共感してくれる人が沢山いると、 筆も進むし、でもな、目的はそれだけじゃない。 君達一人一人が生きた証を残すんだ。 その瞬間に感じたことや、心の中の思いをぶちまければいい。」 「 テーマは自由、学園生活や趣味、恋愛でもいいぞ。 君達が作者になれるんだ。自由に書いてくれ。」 「 そうそう、 先生との禁断の愛も大歓迎だ!」 「 ・・・・・・・・・ 」 「 おい、これもセクハラなのか? 」 こうして、今年の取り組みは小説投稿となってしまった。
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