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自分の部屋で、
一人考え事をしていた。
何故?
死んだ爺ちゃんが、現れたんだろう。
爺ちゃんは、
俺が呼んだって言ってたけど、
どう言う意味だろう。
それに、他の人には分からないみたいだ。
確かに書かれたコメントも
消えていた。
「 ミャーン 」
どうした、ミーちゃん。
お前も気になるのか。
「 ピンポーン 」
「 匠、お客様だよ。」
「 ええっ、誰?」
わざわざ家に尋ねてくる友達なんていなかった。
いったい誰だろう。
玄関で靴を履こうとした時、
異変を感じた。
「 うん?」
「 母さん、何やってるの?」
いつもは、使い古したエプロンを
腰に巻いてるのに、
何故か、上着がお気に入りの
ピンクのブラウスに・・・。
「 母さん、口紅塗った?」
塗りたてのツヤツヤの口元が、
妙に、色気を出していた。
「 うん?」
まさか!
ガチャ、
「 やっぱり。」
玄関を開けた門先には、
細身の真っ白なパンツに、
黒のシャツ、
肩からグレーのカーディガンを
羽織り、首元にサーファーネックレス・・・。
「 お前は、モデルか・・・。」
白い歯を出しながら、
爽やかにハニカム蓮がいた。
「 良かったら、お夕食ご一緒に如何かしら?」
「 初対面だろ、母さん・・・。」
浮き足立つ母親を残して、
外で話す事にした。
日が落ちて薄暗い中、
近くの公園で、話す事にした。
「 コーヒーでいい。」
「 あ、俺だすよ。
急に誘ったから、」
「 いいよ。ジュースくらい。」
「 あっ、ありがとう。
じゃ、ブラックで、」
「 ブラックか、金出してまで
こんなマズイもん買った事ないや。」
ガチャッ。
「 ピッピピッピ・・・。」
「 慣れれば、美味しいよ。」
「 ピッピピ・・ピピピピ!!!」
「 ああああぁ!!」
「 当たった!」
「 18年当たった事なかったのに、
蓮、お前凄いな。」
「 偶然だよ、偶然。」
「 よーし!
どうせ、タダだから
俺もブラック飲むか。」
ガチャッ。
「 ピッピピッピ・・・。」
「 ・・・。」
まっ、こんなもんだな。
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