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その事が引っ掛かったものの、間髪入れずに2本目のゲームを選択した。
並んでいる10000本のゲームは、歴代の全ゲームソフトの中から
選りすぐりの10000本という趣きのラインナップだった。
有名な某クソゲーなどの名前は確認できないので、
「ゲームのかみさま」一推しの、ゲーム名作傑作集という事なのだろう。
それをたったひとつのハードで全て遊べてしまうという、
ゲーマーなら誰しもが垂涎の、夢のゲーム機と化していた。
こんな状況でさえなければ、僕も両手を挙げて喜んだだろうに。
ちなみに、既にクリアした243本の名前は含まれていなかった。
そのまま順調に10本、20本とクリアし、
気分転換をしたいと思った時には、姉の顔を見に行く習慣ができた。
あれだけ疎ましく感じ、いなくなっても別にいいとさえ思っていた姉だが、
こんな状況に追い込まれて、初めて掛け替えのない存在と感じられるようになった。
しかし姉、もとい女性がそこに居るという状況になった事で、
抑え続けていた別の問題が暴走しかけていた。
僕も健全な男子高校生なのだから、時が止まって動かない女性がそこに居るとなれば、
誰しもが思い付いて、試してみたくなる事があるだろう。
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