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 モノクロの景色、......体の感覚がない、......細い手足......女の身体? 俺の意識だけがこの娘に入り込んでいる様な不思議な感覚。  ここは......洞窟? 大の字で寝かされ、四肢を縄で縛られている。縄の先には柱が立ち、そこにきつく縛られているようだ。  松明の灯りが何本か立っており、充分明るい、先ほどから聞こえる笛や太鼓の音楽、神社で聴いたことがあるような、そんな音楽が鳴っている。  頭の後ろで数人の気配がするが、手足を縛られている為、振り返る事ができないらしい。  すると、右手の方から、神主の様な格好をした男が現れた。  顔の前に布のようなものをたらし、顔は見えないが、何かを唱えている声で、男性だと分かる。  自身と同じ位の、長く細い棒のような物を縦に持ち、棒の上方に輪が付いていて、一定の間隔で下方の部分を地面に打ち、カシャーンと綺麗な音を鳴らす。  そのまま少しずつ歩を進め、後ろから同じ姿の男達が続き、やがて少女の周りを4~5人が囲んだ。  それから少女は、後ろから首に縄をかけられ、首を固定された。  少女の腹に男の一人が跨がり、その手には鑿と木槌が握られている。  ぶつぶつと唱える声が徐々に大きくなり興奮しているのが伝わってくる。  男は少女の左目、涙袋の辺りに鑿をあて木槌をふりあげる、男はそのまま一気に木槌を叩いた。少女が絶叫する。一瞬で視界が半分なくなった。  そのままテコの要領で眼球をぐっと持ち上げると目玉が飛び出した。  少女は痛みで暴れるが、縄で張られた体はほとんど動くことはない、すかさず、右目も同じように鑿を当て、一気に叩く、少女は獣の様な叫び声を上げると同じに、光を失った。  体の感覚もなく、視覚も奪われた俺には、聴覚に集中する以外、何もできない、耳を済ますと遠くの方から小さい音で、カンッカンッ......すけ ......カンッカンッ、うすけ、となにやら聞こえる。  更に耳を済ます。  ガンッ! ガンッ! ......ょうすけ! ガンッ! ガンッ! きょうすけ! ......京介ぇ!  康平の声だと理解した時には、現実に戻っていた。
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