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「急いで病院だな」康平が言う。  いや、待て、こうゆう時は神社か寺じゃないのか? 「ちょっと待て、康平、病院で何とかなんのか? 寺か神社に...... 」  康平は俺の胸ぐらを掴み、 「何言ってんだお前、慶太の目ぇ見ただろが! 病院だろ普通!」  俺も康平の胸ぐらを掴む、 「お前だって洞窟で化け物見ただろが! 慶太の目は病気じゃねえだろ! あの化け物がなんかしたんだよ!」  睨み合うふたり。 「お前らうるさい、康平、俺もよく分からないけど、神社のほうが良いような気がする」 「まあ、お前が言うんなら......」と康平は手を離した。  直ぐに電話ボックスを探し電話帳で神社を調べる。  ここからそう遠くない場所にひとつある。俺達は直ぐに向かった。  神社に着くと、模様の入った袴をはいた男が竹箒で掃き掃除している。 「すいませーん!」大きく声をかけ近づく、30代位だろうか、男は俺達を見るや否や、眼を見開いた。 「おいおい、凄いのを連れてきたな......」男の第一声はそれだった。  男は「こっちへ」と一言だけ言うと、中へと率いれた。 「キヨさん! キヨさーん!」男が呼ぶと奥から巫女姿の年配の女性が現れる。 「このふたりを頼む」男はそう言うと、慶太だけ連れて奥に行ってしまった。  俺と康平は女性に連れられ、拝殿だっけ? そこで待ってなさいと、キヨさんは冷たい麦茶をいれてくれた。  俺は......なんだろ、なんとかなるんじゃないかと安心したのか、その場で泣いてしまった。
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