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今年、最高気温37度を記録した8月の始め、炎天下の空の下、俺、慶太、康平の3人は、灼熱の太陽に焼かれた砂浜に素足を下ろした。
ぐぅおぉ......熱い! 熱いとゆうか痛い! 右隣の康平が以外にも涼しい顔で言う。
「俺、結構大丈夫かも......」
はぁ? マジかこいつ、と思いつつ左の慶太を見ると苦悶の表情。
これですよ、これ、こうじゃなきゃいけない。
「おいっ慶太、......あんまり無理するなよ、2度と......サッカーが出来なくなるぞ」
「安心しろ京介、......おれはサッカーはやってねぇ、......お前こそさっさとギブアップ......しろや......」
以外に我慢強い慶太を横目に、俺は、足の裏がデロンデロンになってるんじゃないかと心配で仕方ない。
しかし熱い、もうだめだと思い、動こうかと思ったその時、康平が海に向かって猛ダッシュした。続いて俺、そして、慶太が走る。
「よっしゃあーっ、俺の勝ちだ!」
そのままバク宙で海に飛び込む慶太、康平は焼けた足を海に浸し安堵の表情、足まで海に入った俺は、汗で引っ付いたTシャツを脱ぎ捨て、頭から潜る。最高に気持ちいい! しばらく潜水で体を涼めて、海面に顔を出して言う。
「なんだよ康平! お前、はったりかよ、騙されるとこだったよ」
「あと5秒位か?」康平は片足立ちで足の裏を見ながら言った。
「いや、俺はあと10秒はいけた」と、はったりをお返しする。本当は3秒と持たない。
「俺は、あと一分はいけたな......」
プカプカと海面に浮かびながら、慶太がどや顔で言うが、今日の勝者なので何も言い返せない。
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