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「お待たせ、いや~暑い、あつい」と手をパタパタさせ、ふたりが戻ってきた。
「遠慮なくおれたちの分も、貰ったよ」
慶太は老人の手をとり、水とお釣りを手渡した。
そのまま老人に軽く挨拶し、おれ達はその場を後にした。
「よし! 行こうぜ」2000円のステーキにナイフを入れながら慶太が言う。
おれは先程のじいさんとの会話をふたりに話した。
「緋目かぁ、そう言えばなんで入っちゃ駄目なんだろうな?」
俺のとお揃い、380円のドリアをふーふーしながら康平。
俺は分からないので、慶太に目をやる。
「たしか、結構昔に人が死んだとか、変なガスが出てるとか、イカれたおっさんが住み着いているとか、神隠しにあうとか......」そこまで言うと、ステーキを頬張る。
「要は全部噂で、何故入ってはいけないかは誰も知らない......と、面白そうだな......行ってみるか!」康平も乗り気だ。
「洞窟があるらしいから、一旦帰って懐中電灯だな」俺が言うと、康平が「そう言えば、あれいっぱい持ってるぞ、あの祭りで買う、ポキッと折って光る棒」
「サイリウムな」また慶太のどや顔。
「じゃあ、一旦帰って、14時に緋目の麓で待ち合わせしよう」俺が言い、
「OK」「了解」とふたりが返すと、俺達は急いで食事を終わらせ、会計へと向かった。
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